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アートメイク看護師になるには?【業務内容と資格を徹底解説】

医療と美容の世界が融合したアートメイク看護師という職業。あなたはこの仕事についてどれほど知っていますか?この記事では、アートメイク看護師になるにはどうしたら良いのか?資格や仕事内容、給与、キャリアプラン、そして向いている人の特性などを詳しく解説します。

NSりょう
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アートメイク看護師は年収800万円を超える事も可能です。

アートメイクに関する法規制、アートメイク看護師になるために必要なステップ、美容看護師が選ぶ美容クリニック転職にオススメのサイトについてもご紹介します。美の追求と人々の生活の質を上げる仕事に興味がある方は、ぜひこの記事をご一読ください。

アートメイク看護師になるには?資格や仕事内容

アートメイク看護師とは

アートメイク看護師は、医療の専門知識を持ちながら、アートメイクという美容の一分野で活動する専門家です。一般的に美容皮膚科クリニックや美容外科クリニックで働いています。アートメイクは、顔のパーツや形状に対する不満をカバーするため、または美容的な目的で施す永久化粧の一種で、アートメイク看護師はその施術を行います。

アートメイク看護師の仕事内容

アートメイク看護師の仕事は多岐にわたります。主な業務は、アートメイクのカウンセリングから施術、アフターケアまで一連のプロセスを担当することです。施術対象は眉毛、アイライン、唇、ほくろ形成など、顔の各部位が含まれます。また、乳房再建後の乳輪のアートメイクや、頭髪の薄毛をカモフラージュするスカルプメイクも行うことがあります。

アートメイクの主な部位

  • 眉毛
  • アイライン
  • ほくろ形成
  • 乳輪乳頭
  • 頭髪

アートメイク看護師の一日の流れ

アートメイク看護師の一日は、まず予約リストを確認し、その日の施術スケジュールを把握することから始まります。次に、初回の顧客向けにカウンセリングを行い、希望のデザインや色、形を詳細にヒアリングします。施術前には、顧客の健康状態やアレルギー歴などを確認します。施術は清潔で衛生的な環境を保つことが必須です。施術後は、ケア方法について説明し、次回のフォローアップの日程を調整します。

アートメイク看護師になるにはメリットとデメリットを知っておく

アートメイク看護師のメリット10個

メリット1:医療と美容の両方のスキルを活かす
看護師の医療知識と美容に対する理解を組み合わせ、一人の顧客に対してより全面的なケアを提供できます。
メリット2:創造性を表現
アートメイクは芸術的な技術を要求します。看護師が美容に興味があり、創造性を発揮したい場合、アートメイク看護師は良い選択です。
メリット3:手に職
アートメイクの技術は専門的なもので、一度身につければ生涯のスキルとなります。あれこれ覚える一般看護師とは違い、一極集中して業務ができます。
メリット4:高収入
アートメイクは専門性が高く、それに伴い給料も高くなる傾向があります。詳細は後述しますが、一般看護師の1.2~2.0倍ほどあると言えます。
メリット5:働きやすさ
クリニックの営業時間内に働くため、一般的な看護職よりもシフトが安定しています。ただし、暦的な休日には勤務であることがほとんどです。患者の介助や重い機械を扱うことがないので体力的にも楽です。
メリット6:顧客満足度
顧客が施術結果に満足し、自信を持つ様子を見ることは、この職業の嬉しいところです。特に指名が入りだすと、大きなやりがいとなります。
メリット7:キャリアアップ
アートメイクのスキルを持つことで、看護師としてのキャリアパスが広がります。
メリット8:人間関係
看護師としてのコミュニケーション能力を活かし、顧客との深い関係を築けます。
メリット9:ライフスタイルに合わせやすい
アートメイク看護師はフリーランスになることも可能で、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。
メリット10:美の追求
業務の性質上、美容に関する情報が手に入りやすく関心を高めることができます。どのようにすれば美しくできるのかを常に考えるのが仕事であり、あらゆるメイクの方法を学ぶことになるので、自分のメイクアップの際にも活用できます。

アートメイク看護師のデメリット4個

デメリット1:専門技術の習得
アートメイクは高度な技術と経験を要求します。最新の機械や技術がどんどん入る世界なので、合わせて勉強し続ける精神も必要です。また、セミナー1本が何十万円などお金もかかります。
デメリット2:精神的な負担
顧客の希望を満たすためには、高い技術と優れたコミュニケーション能力が必要です。アートメイクの結果に対する顧客の満足度は非常に高いため、期待を裏切るとクレーム対象になり得るので大きなストレスになります。
デメリット3:身体的な負担
細かい作業を長時間にわたって行うため、肩や腰、目に負担がかかることがあります。また、予約制であることが多いので、突発的な休みが取りにくくなります。
デメリット4:通常の看護技術に対するリスク
アートメイク看護師は一般の病院に勤める場合と看護技術が大きく異なります。将来的に医療をやりたい!と思ったときにブランクが生じてしまうことも・・また、美容看護師とも業務が異なるが、同じ世界のことなので、美容業界のことを包括的に学習しておくことが求められます。

アートメイク看護師の給料

アートメイク看護師の年収・給料

アートメイク看護師の給料は、看護師の基本給とアートメイクの技術手当てを含みます。年収は経験やスキル、勤務地により異なりますが、年収は約600~900万円とされています。ただし、自分でビジネスを開くと、収入は青天井化し数千万円を稼ぐ看護師もいるようです。

アートメイク看護師になるには?向いている人の特性

コミュニケーション能力が高い人

アートメイク看護師は、クライアントとの密接なコミュニケーションが求められます。クライアントのニーズを理解し、希望通りの結果を提供するためには、高いコミュニケーション能力が必要です。また、SNSを通じた集客ができると権威性が向上します。

接遇マナーができる人

アートメイクは、人々が自分自身をより良く表現するための方法であり、その過程は非常にパーソナルなものです。そのため、優れた接遇マナーとプロフェッショナルな態度を持つことは不可欠です。

集中力がある人・細かい作業が得意な人

アートメイクは細部にまで注意を払う必要がある精密な作業です。高い集中力と細かい作業が得意な人は、アートメイク看護師に向いています。

アートメイクの施術に関する法規制

アートメイクはクライアントの体に永続的な変化を与えるため、資格が必要とされています。これは、クライアントの安全を守り、施術者のスキルと知識を確保するためです。具体的には医師・看護師(准看を含む)の資格が必要となります。

アートメイクは医療行為!医師法第17条

アートメイクは、皮膚に直接針を刺し色素を注入するため、医師法第17条により医療行為と定義されています。そのため、医療資格を持つ者でなければ施術することは法律で禁じられています。

医師法第17条
平成13年11月8日 厚生労働省より、「針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為」は、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反するという通知が出ています。
そのため、下記の条件が必要です。
「施術者」 ※医師、または看護師の免許を持つ者であること。
「施術場所」 ※医師が常駐する医療施設内であること。 ※看護師免許だけの施術者は、医師の管理下で施術を行う必要がある。
資格なしでアートメイクを行うと生じる問題

資格なしでアートメイクを行うと、クライアントの健康を危険にさらす可能性があります。また、法律に違反し、罰せられる可能性もあります。実際に生活庁の調査では、トラブルを生じた事例の95%以上が無資格だったことが分かり、問題視されています。

無資格でも行えることは?

事務作業や予約管理などの事務作業、機器のメンテナンスや清掃、アートメイクのコンサルテーションやスケッチ作成など、直接的な施術以外の業務は無資格でも行えます。しかし、最終的なアートメイクの施術については、法律により資格を持つ者だけが行えます。

アートメイク看護師 3つのキャリアプラン

アートメイク看護師になるためには、まず一般的な看護師の国家資格が必要です。次に、アートメイクの知識と技術を身につけるためのトレーニングを受けることが求められます。

アートメイク看護師 3つのキャリアプラン

① クリニックでの勤務

② トレーニングスクールや教育機関で教える

③ 独立して自分のビジネスを立ち上げる

上記について順番にご案内しますね!

①クリニックでの勤務

美容クリニックで働くことにより、直接患者さんのケアに携わりながらアートメイクの技術を磨くことができます。まずは実務を繰り返す必要があるため、この道を避けて残りの2つの道には進めないでしょう。

②トレーニングスクールや教育機関で教える

トレーニングスクールや教育機関で働くことにより、自分の知識と経験を次世代の看護師に伝えることができます。

NSあやか
NSあやか

自分自身で教材を立ち上げる道もあるかもしれませんね。

③独立して自分のビジネスを立ち上げる

アートメイクの専門知識と技術を持つ看護師は、自分自身のビジネスを立ち上げる選択肢もあります。自分のクリニックを開設することで、より自由な環境で働くことが可能です。ごく少数の道ですが、収入は青天井化し数千万円を稼ぐ看護師もいるようです。

アートメイク看護師になるには?よくある質問(Q&A)

ここでは、アートメイク看護師に関する一般的な質問とその回答を提供します。

Q: アートメイク看護師の求人市場はどのような状況ですか?

A: アートメイク看護師は、美容クリニック、皮膚科クリニック、美容整形外科クリニックなどで求められています。また、癌や熱傷などの治療を受けている患者さんをケアする施設の再構造センターでも「乳輪乳頭形成術」など需要があります。このような特殊なスキルを持つ看護師は限られているため、適切な資格と経験を持つ看護師には多くの機会があります。

Q:アートメイク看護師になるために何か講座を受けた方が良いですか?

A: 必ずしも受ける必要はありません。アートメイク看護師になるためには、特定の技術や知識を身につける必要があります。これには皮膚科学、化粧品の適用法、色素の混合方法、衛生管理、患者のカウンセリングなどが含まれます。このような技術や知識を身につけるためには、スクールを受講することが推奨されますが、美容クリニックへ転職してしまってから、働きながら学ぶ方が近道ではあります。あとは「色彩検定3級」を取得しておくと役立ちます。

Q:自分で練習するのはどんなことですか?

A: アートメイク看護師としてのスキルを磨くためには、以下のような項目について練習することが有益です。

1.化粧技術: 化粧技術はアートメイク看護師の核心的なスキルです。自分自身や友人、家族などの顔に化粧を施す練習を通じて、さまざまなテクニックや色の組み合わせを試し、スキルを磨くことができます。

2.顧客サービス: 患者さんに対する配慮深いケアと良好なコミュニケーションスキルは、看護師として成功するために不可欠です。これらのスキルは、他人との日常的な対話を通じて練習することができます。

3.解剖学と生理学: 皮膚の構造や機能についての知識は、アートメイクを安全かつ効果的に施すために重要です。医学のテキストブックやオンラインリソースを用いて学習することができます。

4.人工皮膚への実践練習 :アートメイクが身につくまでは実践練習を繰り返します。例えば、眉毛であればその基本の型を確実に身につけます。

Q:アートメイク看護師になるために転職エージェントは有効ですか?

A: 転職エージェントを利用することは、アートメイク看護師になるための一つの選択肢です。エージェントは特定の職種や業界に関する専門知識を持っていることが多く、求職者が自分のスキルや経験を最大限に活用できる職を見つけるのを手助けすることができます。

また、エージェントはしばしば、公開されていない求人情報にアクセスできるため、看護師が自分自身で探すよりも多くの職の機会を提供できる場合があります。

アートメイク看護師には?その考察と総括

アートメイク看護師になりたい人は美容看護師の経験も視野に入れよう!

アートメイク看護師になるには、看護師としての基本的なスキルと知識だけでなく、アートメイクに関する専門的な技術も必要です。美容看護師の経験を積むことで、美容と医療の両方の知識を深めることができます。

美容看護師が選ぶ美容クリニック転職にオススメのサイト

美容クリニックで働きたい美容看護師のために、信頼性の高い転職サイトをいくつか紹介します。これらのサイトは、求人情報の豊富さや利用者の評価が高いため、美容看護師として次のステップを踏み出すための参考にしてみてください。

※ 美容クリニックに強い転職エージェントTOP3

→ どれも最大手です。特に上位2社は求人数が圧倒的。ナース人材バンクとマイナビ看護は美容看護師に強いと言われています。

以上、アートメイク看護師になるための全体的な情報と、それを目指す方々へのアドバイスをまとめました。医療と美容の両方を追求する美容看護師の道は、高い専門性と独自の視点を持つことが求められますが、その先には人々の美と健康に寄与するやりがいのある仕事が待っています。ぜひ、この記事を参考にご自身のキャリアパスを見つけてください。

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